2019.09.25 更新 | 2018.03.25 公開
コーヒー豆は焙煎をするだけで、美味しくなるのか?
こんなにちは。
いつも珈琲工房サントス(@coffee_santos01)のコーヒーを飲んでいただいている、あなた様へ知ってほしい情報をお伝えします。
コーヒー豆は焙煎をするだけで、美味しいと思われているでしょうが・・・。
コーヒー豆専門店・店主の立場から言うと「間違ってはいないけど、ドンピシャ!!と正解ではない」ということです。
ということで今回、知って欲しい知識の一つ「コーヒー豆のハンドピックについて」の記事をご紹介します。
そしてドンピシャ!!と正解ではないが、今回の記事のダイジェストです。
■■■ このような方にオススメの記事です。
この記事は。
- コーヒー豆のハンドピックについて知らない方
- 低級品と高級品はどう違うの?
- コーヒー豆生産者の悩みって何なの?
記事のポイント
- ●コーヒー豆焙煎後は、必ずハンドピックをすること。
●ハンドピックとは、欠点豆を取り除く作業。
●標準品のコーヒー豆ほど欠点豆は多いでしょう。
とても短い記事なので、あなた様も直ぐに知識として「ハンドピックのこと」を吸収できるでしょう。
それでは、波に乗って解説をしていきます。
ハンドピックとは、取り除くこと
コーヒー豆焙煎後はハンドピックと言われる作業を、必ずしなければなりません。ハンドピックとは、コーヒー豆の中に入っている、欠点豆(上手く焙煎できていない、不良豆等)を、人間の手で取り除くことです。
コーヒー豆の欠点豆の一つに、貝殻豆(画像下)があります。
貝殻豆とは、コーヒー豆の中に実が入ってない豆のこと。まるで貝殻のように見えることから「貝殻豆」と呼ばれて来ているのでしょう。
この貝殻豆が良品の中に混入をしていると不味い成分が出やすくなり、コーヒー抽出液の香味にとても影響を与えてしまいます。
不味い成分がドリップされたコーヒーの中に入ってしまうと、コーヒーが美味しくなくなるので、貝殻豆が目に付いたら取り除いています。
欠点豆の多い産地
珈琲工房サントスでも可能な限り欠点豆を人間の手で取り除いていますが、手作業ですから取り除けないことがあるのです。ごめんなさい。
また標準品のコーヒー豆ほど欠点豆の混入割合が多く、全てを取り除くことが困難なときもあります。
特に、
- ブラジル産
- ケニア産
- タンザニア産
- インドネリシア産
- グァテマラ産
輸出をする国によっても標準品の輸出品質基準が違います。そのうえ気象条件・同じ国でも地域によっても違ってきます。
だから人間の手で貝殻豆の全てを取り除くことが、とても困難なのが実情。
コーヒー豆生産国によって、美味しさが違ってくるのも出荷品質基準が原因の1つなのですよ。
ハンドピック作業の限界
珈琲工房サントスでも、がんばって欠点豆を取り除いています。しかし標準品のハンドピック作業は混入率が多いと、全て人間の手で取り除くのにも限界があります。どうか限界があるということを知っておいてください。
知っておいてもらうと「あれ?今回のグァテマラ産コーヒー豆は何だかな・・・」と感じたときには、理由が早くご理解いただけるでしょう。
欠点豆を少なくするためには
欠点豆を少なくするためにはコーヒー豆精製工場で精製基準を上げることです。精製基準を上げれば貝殻豆を徹底的に取り除くわけですから、とても品質が良くなるはずです。コーヒー豆品質が良くなると、おいしいコーヒーが飲めるようになります。
高品質コーヒー豆と正しく焙煎をする、ということではじめて冒頭で書いた「コーヒー豆は焙煎をするだけで、美味しいと思われているでしょうが・・・」が実現をします。
でも全て採れたコーヒー豆の精製基準を上げることで困ることが起こるのです。
生産農家の実情
精製基準を上げることでコーヒー好きな方たちにとっては嬉しいですよね。だって、美味しいコーヒーがいつも飲めるのだから。しかし精製基準を上げすぎると、生産農家が困ってしまいます。
理由は欠点豆の精製基準を上げて作ると、高品質等級のコーヒー豆が出来上がるのですが、出来高が少ない傾向です。
コーヒー豆の出来高が少ないと結果、農家の儲けも減り、所得も減り生産意欲の低下を招きます。
これは悪循環。
反対にコーヒー豆に欠点豆がたくさん入っていると価格は安いのですが、香味は低下するでしょう。
低級品はどんなに焙煎方法を工夫しても、錬金術ではないのですから、とてもコーヒーが美味しくとはなりません。
難しいところですね。
消費者側・生産者側と呼ばれる両方の立場から、欠点豆とハンドピックのことを考えると悩ましい限りのコーヒー豆専門店です。
この知識があなた様のコーヒー生活のお役に立てれば、私はとても嬉しいです。
コーヒー豆・お悩みの種類別・解決情報
合わせて読んで欲しい記事を
種類別にまとめています
種類別にまとめています