何気なく飲んでいるアイスコーヒーの起源を考えたことがありますか?
アイスコーヒーは、日本発祥の飲料といわれています。
またアイスコーヒーは、
- どのように焙煎されているのか
- 美味しい飲み方は?
- 気になる値段は?
本記事は、アイスコーヒーの起源と淹れ方・飲み方・保存方法まで。アイスコーヒーは、どのようにして焙煎されているのかもわかります。
アイスコーヒーの歴史と起源は、そんなに昔の出来事ではありません。
コーヒーを冷たくして飲むコトをヨーロッパ人が知ったのは1840年ごろ。北アフリカ・アルジェリア・マサグランという町で地元の人が飲み始めたのがキッカケだと云われています。
そして日本へと渡ってきたのは、18世紀末の明治のころで、日本の長い歴史から見るとそんなに昔ではないですね。
その後、昭和のころは自家焙煎店などはなく、大企業メーカーが喫茶店向けにアイスコーヒーを販売していました。当時の人達は喫茶店でアイスコーヒーを飲んでいた時代です。
現在では自家焙煎コーヒー豆店でアイスコーヒーが販売されていて、お気軽にアイスコーヒーが買える良い時代になってきました。
昭和以降のコーヒー文化については、少しご高齢の方でしたらよくご存知のことでしょう。またコーヒー文化について書籍も数多く出版をされていますから、読んで見るのもオススメ。
コーヒー文化は広まっていますが、コーヒー豆の焙煎をしている風景を見るというのは、非常に少ないと思います。私が焙煎をしている時間帯にご来店いただいたお客様だと実際にご覧になっています。
本記事ではアイスコーヒーが大好きな、あなた様に、とびっきりオススメの内容となっています。
結論から
- アイスコーヒーとはドリップ直後のコーヒーを氷で急速に冷やし、冷たくして飲むコーヒー飲料のこと。
- 新鮮なアイスコーヒー豆を購入しドリップをしましょう。そしてコーヒーは氷の上に直接、落さないこと。
- 麦茶を作る要領で、コーヒーが入ってる容器の周りを氷で囲み急冷することが美味しさのポイント。
- アイスコーヒー用の豆は深煎り。そのため、コーヒー豆に含まれている脂質成分の酸化速度は早い。
目次
「アイス珈琲の起源【自家焙煎と飲み方】」の記事をご紹介!!
この記事を読むと、こんな良いコトになります
アイスコーヒーのコトが起源から焙煎、そして飲み方まで大まかにわかり、もっとアイスコーヒーが好きになるきっかけになるでしょう。あまり見聞きをするコトのないアイスコーヒーの焙煎については、とてもオススメの内容となっています。
それでは解説をしましょう。
アイスコーヒーとは
美味しいアイスコーヒーとは、ドリップ直後のコーヒーを氷で急速に冷やし、冷たくして飲むおいしいコーヒー飲料のことです。
英語では、Iced coffee.
アイスコーヒーの起源
コーヒーが飲まれていたと伝えられている最初の時代は15世紀頃。そして、コーヒーを冷たくして飲むコトをヨーロッパ人が知ったのは1840年頃です。
キッカケは北アフリカのアルジェリアのマサグランという町でのできごと。当時のアルジェリア人が出来たてのコーヒーに、水を入れて飲んでいたからだそうです。
そして冷たくしたコーヒーを飲んでいるのを見たフランスの外人部隊員達が、彼らの真似をしてアイスコーヒーを考案して飲むようになったようです。
アメリカでは1920年頃、大企業コーヒーロースターがコーヒーを冷たくして飲む方法を発案しています。
しかしアメリカの人達の好みに合わなかったのか、冷たくして飲む方法は深く根付くことはありませんでした。
近年コーヒーチェーン、スターバックスなどがアイスコーヒーを発売するようになりました。そうしてやっと近隣の都市部で、アイスコーヒーが冷たい飲み物として認知されるようになりました
日本では明治の頃に、コーヒーを冷たくして飲んだことが始まり。その頃は、”冷やしコーヒー“と呼ばれたていたそうです。
当時の作家、石井研堂が明治24年に東京の神田小川町の氷屋で、氷コーヒーというメニューがあることを「明治事物起源」で紹介をしています。
喫茶店でメニューに初登場したのは大正時代。その頃は氷を入れないでガラス瓶にコーヒーを入れて、井戸水で冷やしていて、「冷やしコーヒー」と呼ばれていました。
全国の喫茶店で、よく知られるようになったのは昭和30年代に入ってから。そして氷コーヒーが本格的に広まったのは1970年代以降です。
そう言えば大阪地方ではアイスコーヒーのことを「レイコー」と、いまだに呼ばれていますね。冷やしコーヒーを略した”冷コー”は、大阪地方がキッカケなのでしょうね。
夏によく飲むものは?
ビール以外の飲み物で、暑い夏によく飲むものをたずねたアンケート結果。1位「麦茶(1,994票)」、2位「アイスコーヒー、アイスコーヒー飲料(1,584票)」、3位「水(ミネラルウォーター)(1,570票)」という順位です。
皆さん、アイスコーヒーがお好きなのですね。
調査機関:インターワイヤード株式会社が運営するネットリサーチ『DIMSDRIVE』実施の
アンケート「夏をのりきる飲み物」。
期間:2017 年 6 月 21 日~7 月 7 日、DIMSDRIVE モニター3,834 人が回答。
https://www.dims.ne.jp/timelyresearch/2017/170818/
アイスコーヒーの作り方
通常のアイスコーヒーと、水出しアイスコーヒーの作り方を簡単にご説明します。
■ 通常のアイスコーヒーの作り方 >> 詳しく読む
【作り方】通常のアイスコーヒー
①・高品質で鮮度抜群の、焼き立てアイスコーヒー豆を購入します。②・コーヒー豆が新鮮なうちにコーヒーミルで粉砕、そしてドリップをします。
③・コーヒーは氷の上に直接落さず、麦茶を作る要領で、コーヒーが入ってる容器の周りを氷で囲み急冷。
このような過程でアイスコーヒーを作ることを、おすすめしています。この方法は多くの自家焙煎店でも採用をされています。
珈琲工房サントスでも、この方法で作るのが最も美味コーヒーだと自信を持ってお伝えしています。
通常のアイスコーヒーで避けてほしいことは。
コーヒーは時間を掛けてゆっくりと冷やすと、クリームダウン現象が起きやすいです。
この現象はコーヒーの成分に含まれるタンニンとカフェインが結合し、白く濁る結晶化現象のこと。見た目、味にも透明感がなく、舌触りの悪いコーヒーになってしまう傾向にあります。
ポイントは画像にあるように急速急冷にすると、この現象を防ぐことができます。
【作り方】よくある質問
お客さんからの質問でよくあるのは。Q・「氷の上に直接アイスコーヒーを注いではダメなの?」
A・ダメなわけでは有りません。
熱いアイスコーヒーを氷の上に直接落とせば、氷でコーヒー液が薄まるだけです。毎回正確に氷の分量を計れば薄まることを防げるのかもわかりません。
しかし、水っぽくなることは確かです。だから珈琲工房サントスでは、おすすめをしていない方法です。
氷の上に直接注ぐ方法のメリットとしては、アイスコーヒーの作り置きもなく、急な来客のときだけだと思います。
またアイスコーヒーが氷で薄まるのを防ぐために、いつもより以上に細かく挽き、濃くドリップをすると雑味も多くなります。このことも、おすすめをしない理由の1つです。
■ できあがったコーヒーの雑味が多くなる原因 >> 詳しく読む
【作り方】水出しアイスコーヒー
①・珈琲工房サントスの手作り水出しアイスコーヒーパック1袋を、麦茶ポットに入れます。②・水を麦茶ポットに入れます。
③・冷蔵庫で8~10時間、漬け置きします。8~10時間で飲みごろです。
※ 12時間以上置くと甘味が増してきまが、成分が出る限界時間は24時間迄です。
④・コーヒーパックを、そっと取り出して出来上がりです。
簡単でしょう。これを持って職場に行くのもアリです。旅行に持って行くのも良いですね。
アイスコーヒーの雑味を少なくする道具
アイスコーヒーを作るときに可能な限り微粉を取り除き、雑味を少なくする方法。
とっても簡単で、ある道具があれば微粉混入が少なくなります。その道具の名前は英語で”セパレーター”、日本では”茶こし”と呼び名が付いています。
この道具を使うだけで、アイスコーヒーを作るときに可能な限り、雑味を少なくなります。
微粉がアイスコーヒーの味を悪くする
家庭用のコーヒーミルで挽くと、かなりの微粉が出るはず。理由はカッティング方式のコーヒーミルで挽かないからです。特にプロペラ式コーヒーミルに微粉発生が多いはず。
そして出てしまった微粉がアイスコーヒー液に影響を与えます。微粉は粒として非常に小さいため、出て欲しくない雑味成分が出やすいのです。
アイスコーヒー液に微粉が混ざると完成、保存、飲むときずっとコーヒー液に漬かったまま。この状態がアイスコーヒーにとって極めて良くないのです。
セパレーター・茶こしを使った微粉を取り除く方法を、関連記事に書いています。
アイスコーヒーを使った氷の作り方
この画像は、アイスコーヒーの中に入れる飲用の氷。
しかも自家焙煎アイスコーヒーで作った氷です。この氷の呼び名を珈琲工房サントスでは、「ブラック氷」と名付けています。
ブラック氷をアイスコーヒーの中に入れるとコーヒー液が薄まることなく、最後まで美味しく飲むことが出来ます。
【作り方】ブラック氷
①製氷皿を用意します。※スーパーで購入できます。②製氷皿に、急冷したアイスコーヒーを流し込みます。
③冷凍庫に入れます。
④固まったらブラック氷ストッカーに入れて保存。
通常の氷作りと、なんら変わることは有りません。
アイスコーヒーの飲み方
飲み物としてアイスコーヒーを、いくつかご紹介をします。その他にもアイスコーヒーを使ってロールケーキ、クッキー、アイスクリームなどの材料に使っても良いですね。
変わったところでは、カレーの隠し味としてコーヒー入れたりもします。コーヒーを入れることで、カレーにコクが出るそうです。
そのままでも、氷を入れても
アイスコーヒーを急速急冷で作った場合は、氷を入れないで、そのまま普通に飲むことが出来ます。これたげでも、かなり冷たいです。
なぜならいつもアイスコーヒーが冷蔵庫で、キンキンに冷やされているからです。もっと冷たくしようと思ったら、グラスを冷凍庫に入れてキンキンに凍らせておけばOK!
来客用にアイスコーヒーに氷を入れようと思ったら、氷はアイスコーヒーを注いでから入れてくださいね。そうすれば、氷は早く溶けませんから。
氷を入れるのはコーヒーを入れる前ではなくて、後ですよ。
ブラック氷の場合は、氷を入れるのを後でも先でも良いです。なぜなら、ブラック氷でアイスコーヒーは薄まることがないからです。
フレッシュ・ミルクを入れて
アイスコーヒーにフレッシュなミルクを少し入れて飲むと美味しいですね。脂肪分の高いミルクだともっと美味しいですね。
アイス・カフェ・オ・レとか、コーヒー牛乳ならば、脂肪分が3.6%以上の牛乳だと美味しいです。ヘルシーに飲むならば低脂肪乳です。
もっとすっきりヘルシーにアイス・カフェ・オ・レを飲むならば、豆乳が良いです。豆乳ラテ、ソイラテとして人気です。
スターバックスコーヒーのソイラテが好き、という人も多いです。
アイスクリームに掛けて
名称は、コーヒーアフォガートと言います。
バニラ味のアイスクリームに、コーヒーを掛けてかけて食べるイタリアのデザート。濃厚なアイスクリームだと美味しいです。
アイスクリームに掛ける飲み物はエスプレッソが一般的ですが、アイスコーヒーでも良いですよ。
他にはコーヒーフロートがあります。
コーヒーフロートはアイスコーヒーにアイスクリーム、ジェラートを浮かべます。これも美味しいですね。
アイスコーヒーの保存方法
完成したアイスコーヒーは、必ず冷蔵庫で保存してください。アイスコーヒーに含まれる成分の劣化を遅らせたいからです。
理想の保存容器は、ガラス製が良いです。なぜなら、空気を通さないので、品質の劣化を遅らせるからです。
ガラス容器は、ヒビが入ったり割れたりしますよね。
そこで、便利なのは『ペットボトル』。最近では、さまざまな容量のペットボトルが販売をされています。
ペットボトルは軽いので、持ち運びに便利ですね。
空気を通してしまうのが欠点なのですが—。( ̄_ ̄ i)
アイスコーヒーの保存期間は
■アイスコーヒーの場合は。保存容器の口いっぱいまでアイスコーヒーが入っていると、かなり長持ちをします。が、冷蔵庫内の温度状態にもよります。
冷蔵庫内の冷気が弱いと、保存期間も短くなります。そして空気が入れば入るほどに品質が変わって行きます。
■水出しアイスコーヒーの場合は。
生の水から作っている訳ですから、消費期限は2日程です。水出しアイスコーヒーは賞味期限ではなくて、消費期限だと考えましょう。
だから大量に作りすぎない、そして可能な限りお早めに飲んでださい。
アイスコーヒー豆の焙煎は
ここからは珈琲工房サントスで、どのようにしてアイスコーヒー豆が作られているのか、簡単にご説明をします。
アイスコーヒー豆は火を使って乾煎りをします。このことを焙煎と言います。
珈琲工房サントスではコーヒー豆焙煎機を保有しています。每日、焙煎機を使って自家焙煎をしています。
アイスコーヒー豆の生豆素材は
アイスコーヒー用の生豆は、高品質な原材料を仕入れています。
例えば。
- コロンビア・スプレモ
- ブラジル・サントス・2/18
- インドネシア・マンデリン・G1
- パプアニューギニア
- インドネシア・ジャバ・WIB-1・PTP(国営農場)
どのコーヒー豆も標準品規格の中でも、最高等級の物を選んでいます。だから品質も極めて良いものばかり。
アイスコーヒーの焙煎手順は
■コーヒー生豆を計量。その日に販売を予定しているコーヒー豆の必要量だけを計算し量ります。これはアイスコーヒーの大量在庫を持たないようにするため。
每日あなた様には新鮮なアイスコーヒーが提供できるように、小まめに焙煎をしています。
■生豆投入最大重量の8掛けで。
コーヒー生豆は計量器で、正確に量ります。
珈琲工房サントスで使用している焙煎機は、フジローヤルロースター R-105。
コーヒー豆を、むらなくきれいに焙煎できます。生豆投入最大重量は5㎏迄。ですが、5㎏は入れません。
なぜなら排気効率が悪くなるからです。だから生豆投入最大重量は4㎏迄と、珈琲工房サントスでは決めています。
生豆投入最大重量の8掛けでコーヒー豆を焙煎していくと、排気効率がとても良くなり、コーヒーの出来栄えも良い物に焼き上がるのです。
このことは野球のバッティングと同じで、最大限の力でバットを振ると正確にボールを打つことが出来ません。焙煎機も余力を残して使用したほうが、良い仕事をしてくれます。
■コーヒー豆に熱の当たり具合と、排気を確かめます。
珈琲工房サントスにご来店いただく方は、私が焙煎作業をしている場面に遭遇することがあります。そして上の画像にある場面もご覧になったことが有るでしょう。
これは何をしているかというと、熱が正しくコーヒー豆に当たっているのか、排気は正しく行えているのかを確認しているのです。
この作業は、1回の焙煎作業で頻繁に行いなます。コーヒー豆が焼き上る前になると、30秒毎に起こないます。
なぜなら焙煎機は全て手動のために、人間の五感で正しく焙煎が出来ているのかを常に確認をする必要があるからです。
目視だけではダメなのです。
コーヒー豆焙煎には、目・鼻・耳・肌、そして第六感の想像力を働かせます。
この作業をまったくやらないとコーヒー豆に雑味がたっぷりと残り、商売として使えない物が出来上がります。
■この白い煙は、何でしょうか?
コーヒー豆から出るのは煙・・・、だけではありません。
これはコーヒー豆から出る水蒸気と含まれている成分です。成分なので美味しさの素、雑味の素も出ています。
コーヒー豆の焙煎作業とは美味しい成分は残し、雑味の成分を上手に抜き、乾煎りをすることなのです。
■豆の芯まで火が通ったか確かめる。
珈琲工房サントスでは、コーヒー豆の芯まで完全に火を通す焙煎をしています。
だからコーヒーが完全に冷めてしまっても、雑味がでることが無くおいしく最後まで飲めるのです。
豆の芯まで火が通らないと、生焼けとか芯残りの雑味が残ります。芯残りはコーヒーが冷めたときに、強烈な雑味をもたらします。
そのために焙煎作業の肝心なところでは、画像のように五感を使ってコーヒー豆の香りを確認しています。
どのような香りでしょうか。
それはとても香ばしいパンケーキか、クッキーを焼く香りと同じ。クッキーや小麦が焼けるような香りがしてきたら、コーヒー豆の芯まで完全に火が通ったことがわかります。
■人間の五感で確かめる。
最後のおいしくなる瞬間(煎り止め)は、毎回人の目、鼻、耳、肌などの五感で確かめています。
焼き上がりの確認作業は全自動焙煎のような、機械まかせではありません。
コーヒー豆の色、つや、香り、シワ延び具合、ふくらみ具合にと、瞬時に確認することは沢山あります。
■アイスコーヒー豆の焼き上がり。
アイスコーヒー用の焙煎は、時間を掛けて行いません。豆の芯まで完全に火を通しながら、できるだけ短時間で焙煎をしています。
短時間の理由は、酸味と渋みが増えるから。
コーヒー豆は乾煎りをするのですが、豆に含まれている水分がまったく無くなるのではありません。
豆に残った水分が高温にさらされ続けると、ある種の化学反応だけが進行されやすく、特に”加水分解”が加速されます。
加水分解とは反応物に水が反応し、分解生成物が得られる反応のこと。
加水分解によって、タンパク質の一部が分解されてアミノ酸の量がえたり、糖類の一部が分解されてより小さな糖の量が増えたりします。
参考:コーヒーおいしさの方程式 / 著者・田口護・旦部幸博
コーヒー豆に含まれているクロロゲン酸は、キナ酸とコーヒー酸が結合してできています。このクロロゲン酸が加熱によって加水分解されて、キナ酸とコーヒー酸に分けられます。
結果、クロロゲン酸から2つの酸が生成されます。そしてコーヒー豆中の酸の量が増え、酸味が増します。
またクロロゲン酸は軽い渋みも持っているので、加水分解で渋みも増えてしまいます。
珈琲工房サントスでは200℃以上の高温で時間を掛けて乾煎りを続行することは、良いことが無いのでしていません。
■焼き上がり、そして冷却。
アイスコーヒー豆の焙煎が終わると、直ぐに冷却をします。冷却をすることによって焙煎進行を止めることが出来ます。
だから香ばしい香りと、良い苦味とコクが凝縮をされるのです。
■必ずハンドピック。
焙煎後は必ずハンドピック(欠点豆・不純物を取り除く作業)をします。この作業は、自家焙煎店ならあたり前のことです。
ハンドピックをしないとコーヒー豆を激安で販売することが出来ます。なぜなら焙煎して終わりなので、手間がかからないからです。
でもそれだと、美味しくないコーヒー豆を販売してしまうことになり、コーヒー好きな方に申し訳ないので、必ずハンドピックをしています。
この “申し訳がない” という想いは、きっとどこの自家焙煎店も同じだと考えています。
次はブレンドをして、味の調整です。
アイスコーヒーの絶妙のブレンド比率
珈琲工房サントスではアイスコーヒー用の豆は、豆の特長を絶妙に掛け合わせたブレンドコーヒーです。
なぜブレンドにしているのかと言うと。
アイスコーヒーの作り方はコーヒーメーカー、ハンドドリップ、水出し、フレンチプレス、サイフォンなど、抽出方法がいろいろとあります。
いろいろとあるために抽出方法によって、雑味が出てもらっては困るからです。
ですから、どの抽出方法でアイスコーヒーを作っても雑味が出ないように、ブレンド比率を絶妙に調整しながら味を整えています。
そのために単品(ブレンドをしない)アイスコーヒーとして深煎り焙煎することは、味の調整が難しいので特別注文でない限りしていません。
■袋に詰めます。
そして、いよいよアイスコーヒー豆の販売となります。
アイスコーヒー好きのお客様のご要望ごとに、コーヒー豆を小分けにして袋に詰めています。
コーヒー豆は生鮮食料品。真空包装機を使用し可能な限り空気を抜いていきます。
そしてコーヒー豆を、あなた様のお手元まで発送、お届けをしています。
アイスコーヒー豆の保存は
アイスコーヒー豆を購入したあとの保存は、大切に行ってください。
なぜなら、アイスコーヒー用の焙煎度合いは、かなりの深煎りとなっています。ですからコーヒー豆に含まれている脂質成分の酸化速度が早いのです。
もっと言えば他のコーヒー豆と比べた場合、酸化速度はとても早い。そして挽いてしまうと、益々、酸化が早くなります。
だからアイスコーヒー豆は大量買いをせずに、可能な限り早めに使い切ることです。
大量買をしてしまうと、どうしても最後の方に飲むコーヒーは、美味しくなくなってしまいます。
詳しくはこちらの記事で、コーヒー豆・粉を一度に買う量のコトを書いています。
「アイス珈琲の起源【自家焙煎と飲み方】」のまとめ
結論から。
- アイスコーヒーとは、ドリップしたコーヒーを、急速に氷で冷やしてから飲むコーヒー飲料のこと
- 新鮮なアイスコーヒー豆を購入しドリップする。コーヒーは、氷の上にドリップしない
- コーヒーが入っている容器のまわりを氷で囲み、急冷する
- アイスコーヒー用の豆は深煎りなので、脂質成分の酸化速度が早い
ここまでお読みくださいまして、ありがとうございます。
アイスコーヒーの歴史から作り方、焙煎方法と保存方法まで、この記事だけでアイスコーヒーのことがざっくりと、おわかりになるでしょう。
日本人にとって夏場のアイスコーヒーとは、麦茶と同じくらいに大切なもの。ましてや夏場の通勤前、仕事始めのコーヒーとなるとアイスコーヒーを愛飲されている方も多いでしょう。
この記事は自家焙煎コーヒー豆専門店の店主が書いています。
店主も夏場の仕事始めにはアイスコーヒーを飲む機会が多いです。まぁほとんど、仕事のための味見となっていますが。
あなた様にとって快適にアイスコーヒーを作って飲もうとするならば、ぜひ、新鮮なコーヒーで作ってみてください。
そうすれば毎日、香り良いアイスコーヒーを飲むことができるでしょう。
この記事が、あなた様の快適コーヒー生活と、お友達とのコーヒータイムのネタに使っていただければ、とても嬉しいです。
種類別にまとめています